遺産分割協議松本会計の相続サポート

相続が開始して、遺言書があれば、原則として遺言書に基づいて相続手続きを行っていきます。しかし、遺言書がない場合は、相続人全員で遺産分割協議を行っていくことになります。民法では法定相続人とその相続分を定めていますが、これはあくまでも、話し合いがつかない場合の最低限の決まりで、法定相続分通りに遺産分割をおこなわなければならないというわけではありません。ですから、誰がどの財産をどれだけ相続するかは、相続人全員の協議により決定します。遺産分割の方法には、現物分割・代償分割・代物分割・換価分割・共有分割があります。遺産分割の内容が決まったら、遺産分割協議書を作成し、相続人全員が署名・実印を押印し、印鑑証明書を添付します。遺産分割協議書は、法律上必ず作成しなければいけないものではありませんが、分割協議の結果を書面にしておくことによって、後日の争いを防ぐための証拠書類となります。また、法務局での不動産の登記やその他の資産の名義変更手続きにおいて必要になります。


相続人全員で協議を行なうというと、当然全員が一度集まる必要があると感じてしまいますよね。しかし必ずしも全員が一堂に会して話し合う必要はなく、全員が合意している内容の分割協議書を郵送などにより持ち回りで署名・押印しても大丈夫です。
そして不動産の表示は、登記簿どおりに記載しましょう。

相続人に未成年者がいる場合
相続人の中に未成年者がいる場合には、法定代理人(親権者・後見人)が未成年者を代理して遺産分割協議を行う必要があります。しかし、例えば、父親が死亡し、その相続人が母とその未成年者である場合、未成年者の法定代理人は通常、親権者である母ですが、母と未成年者の子は遺産の分割について利益が相反します。このような場合は、未成年の子の代理人として第三者の特別代理人の選任が必要になります。特別代理人の選任手続きは、家庭裁判所へ申し立てることになります。

相続人の中に行方不明者がいる場合
相続人の中に行方不明者がいる場合には、以下の2つの方法が考えられます。

1.改定裁判所に不在者財産管理人の選任を申し立てる
不在者財産管理人は、不在者の財産を維持・管理する権限を有するのみですから、遺産分割協議の内容に同意するためには、さらに家庭裁判所の許可が必要になります。

2.失踪宣告の申し立てをする
相続人の生死が7年間不明のときは、親族等利害関係人は家庭裁判所に申し立てて、失踪宣告の審判をしてもらうことができます。審判があると、失踪した人は不明になってから7年経過した時に死亡したものとみなされますので、この死亡した人に相続人を加えて、遺産分割協議をすることになります。

遺産分割協議がまとならない場合
遺産分割協議に期限はありませんが、相続税の申告期限が相続開始の日から10カ月以内となっており、申告期限までに遺産分割がなされていないと、適用できない特例規定(配偶者の税額軽減・小規模宅地の特例等)があり、不利益が発生してしまう可能性がありますので、遅くとも10カ月以内に分割協議を終わらせることをおすすめします。話し合いがまとまらない場合には、家庭裁判所に「調停」又は「審判」の手続を申し立てます。家庭裁判所にて調停又は審判が成立した場合には、調停調書又は審判書を相続手続きに使用します。